Vol.4 メイドインジャパンの靴が熱い!時代にフィットした、こだわりの革靴。

浅草には皮革や靴を扱う町工場が多く存在します。今回の取材先は、下町風情あふれる一角で、靴の自社工場を構える「LIFT(リフト)」さん。LIFTの工場で、OEMの企画営業として働く吉田有史さん(30歳)に、メイドインジャパンにこだわる靴づくりや、仕事のやりがいについて伺いました。



・どんなお仕事ですか?靴が出来上がるまで、どのような工程に携わるのでしょうか?


---他社メーカーの靴を製造するOEMの企画営業をメインに、自社ブランド「seesaw(シーソー)」の企画も担当しています。OEMでは、他社の商品を《企画~提案~デザイン~製造》まで一貫して行うのですが、スタートはデザインを決める打ち合わせから。履き心地やフィット感、足への負担、機能性に配慮しながらメーカーに提案し、先方の希望を取り入れながら修正を繰り返し、デザインを決定します。次に、工程や靴のデザインを示す仕様書を作り、型づくりについてパタンナーと詰めていきます。パタンナーとは、靴のデザインを型紙におこす人ですね。僕の役割はここまでなのですが、この後、パタンナーがおこした型紙をもとに、自社工場で革を裁断し、企画した靴を形にしていきます。ざっとこんな流れで靴が出来上がるんですよ。


・今日はなかなか見ることのできない靴づくりの工程をLIFTさんの工場で見せていただきました。若い職人さんたちが多いんですね!皮の裁断機の音が響くなか、皆さんが黙々とものづくりに励む姿が印象的でした。すべての工程を自社で行う理由や、メイドインジャパンにこだわる理由を教えてください。


---日本の靴業界は、革を裁断する業者と縫製をする業者が別で、分業がほとんど。多くのメーカーが、自社でできない工程を外注に頼っています。高齢化により職人の引退が相次ぐなか、外注先の閉業で品質を維持できない問題がでてきています。自社で完結することで、長く培われてきた職人の技術と知識を若い世代に引き継ぎ、企業を長く存続させることができると考えています。お客さまはメイドインジャパンの安心感と品質のよさを求めていますから、同じ品質のものをずっと作り続けられる環境が大切です。


・メンズメルローズでも、LIFTさんに毎シーズン靴を別注しています。評判がとても良くて、スマートなフォルムと履き心地のよさから、多くの方がリピートしてくださっているんですよ。


---その言葉を聞くのが、何よりも一番うれしいですね!丁寧に靴をつくった甲斐があります。また次も頑張ろうという想いが湧いてきます!


・今シーズンは、焦がし加工の風合いをポイントに、定番の短靴をアンティ―ク感のあるベロアで別注しました。LIFTさんのおかげで自信をもっておすすめできる一足です!


---革の色を少し濃く仕上げる焦がし加工では、焦がし部分に色の深みがでて、より上品な見えかたになりますよね!別注品ではつま先とかかとに焦がし加工を使っていますが、パーツとの相性がとてもよく、雰囲気のある仕上がりになっています。


・デニムやカジュアルスタイルに合わせ、ラフに履いてほしいです!もう一型はMIDカットブーツ。しっとりとした質感の柔らかい牛革を使用しているため、履いたとき、優しく足に馴染むんですよね。


---レザーのムードを活かすため、メンズメルローズさんの希望でカットオフのデザインを入れました。主張しすぎないのに大人っぽくて、よいアクセントになりましたね。


・靴紐をほどかず脱ぎ履きできる気軽さを実現したくて、スリット状にゴムを入れていただきました。短靴もMIDブーツもオトナの足もとにふさわしく、LIFTさんならではの、手づくりのクラフトマンシップや高級感があって素敵です。


---靴がオシャレだと全体の着こなしもセンスよく見えますし、足もとに配慮できる人はオトナの余裕のようなものを感じますよね!それに意外と女性はメンズの足もとを見ていますから。


・靴が決まればファッションも決まる!靴の印象って大きいですね!吉田さんにとって靴づくりに携わる意味とは?


---靴は多くの工程があり奥が深いんです。ファッションという観点からだけではなく、靴の持つ機能性を重視する必要性もあります。さまざまな要素を考えながら1足1足を作り上げていくことに、とてもやりがいを感じています。靴を形にするうえで、豊富な経験や高い技術をもつ職人をとてもリスペクトしています。職人ならではの強いこだわりを理解したうえで、自分の意見もはっきり伝えるようにし、職人とのコミュニケーションを大切にしてます。まさに共同作業です。メイドインジャパンだからこそできる、靴の仕上げ方、クリームや焦がし加工など、大量生産ではできない手づくり感を活かしつつ、そこに自分の感性やアイディアを発揮できればと思います。常に時代にフィットした靴づくりを目指したいです。

毎回依頼してくださるメーカーや、何年も愛用していただいているお客さまも、やりがいにつながっています。皆さんがいるからこそ、作り続ける価値があるのだと思っています。


・最後に、靴を選ぶポイントや、お気に入りの靴を長く履くためのかんたんなお手入れ方法を教えていただけますか?


---職業柄、靴選びではデザインやサイズの他に、品質もポイントにしてます。革の種類や裏革もチェックしますね。また、ソール(底)が減りにくくないか。ソールの素材や種類によって通気性や滑りさすさなど変わってきますから。

お手入れは靴の種類によっても多少違いますが、2,3回履いたらクロス(布)や柔らかいブラシで軽く汚れを落とし、クロスに靴クリームを少々とり、全体に薄くのばしていきます。クリームで磨くだけでも、多少の水や汚れを弾いてくれるのでおすすめです。これをやるだけでも違いますよ。


・お手入れ方法、ぜひ実践してみますね。今日はありがとうございました!



株式会社リフト

営業企画部営業、seesawデザイナー

吉田有史(30歳)


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服を選ぶということ。 単に身に纏うものだけでなく、 服は自分をより引き立ててくれるもの。 毎日に寄り添うもの。 MEN'S MELROSE

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